用語解説

CAN-SLIM用語解説

投稿日:2019年4月18日 更新日:

EPS【1株当たり利益】

EPS = 純利益(経常利益) ÷ 発行済み株式総数

 発行されている株式総数で利益を割った数字。文字通り1株あたりでどのくらい儲かっているかを知る事ができます。CAN-SLIMではその数字自体に意味を持たせてませんが、EPSが伸びていることが最も重要な指標として扱われます。前年度の同時期の四半期決算のEPS、年間のEPSが25%は伸びている事が大事です。その企業が成長している事を示すバロメーターです。EPSが増加しているからといって四半期EPSの増加率が2期連続で減少したら注意です。例えば2期前が前期比50%増だったのに1期前が前期比45%増、今期が前期比30%増だったら25%を超えていても選択しないほうがいいでしょう。

 実際に銘柄を調べるときですが、四半期EPSまで丁寧に載せているサイトはありませんし、いちいち計算するのも面倒です。なので割り算の分子にあたる経常利益の伸び率を見ましょう。純利益ではなく経常利益にしているのは特別損益の影響を排除するためです。

 注意しなければいけないのは株式分割や新規発行です。株数が増えるという事は割り算の分母が大きくなるという事ですから、EPSは下がる事になります。どの様な影響が出るかよく考える必要があります。逆に、よく企業が株主還元策として自己株取得して株式を償却する事がありますが、これは割り算の分母の数字が下がってEPSが上がるからなんですね。それ以外の指標も改善するので歓迎されるのです。

PER【株価収益率】

PER = 株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)

 今さら説明する事もないくらいメジャーで初歩の初歩であるPERですが、その意味合いについては全くもって的外れな認識となっています。再三このブログでも述べていますが、「PERが低い銘柄は割安、高い銘柄は割高」というものです。この言葉を信じて投資をしていると、まず大化け銘柄にあたることはありません。上がったとしても「PERが低くて割安だから」という理由ではないはずです。決算でEPSが改善したり、新たな収益につながる事業をスタートしたなどの要素が絡んでいると思います。じゃあPERが何かと言うと、現在の市場における人気のバロメーターと私は解釈しています。人気が高くて出来高の多い銘柄はPER50倍位はあって然るべきかと思ってます。そもそもPERはよく動く指標です。分母はEPSですから、決算予想などで利益計画が倍になればPERは半分になります。逆に株式を2分割したらPERは倍です。こんな指標で割安割高を見てたら本当の企業の実力は見えてこないと思います。

 そんな私的にはケチョンケチョンなPERですが、銘柄の過熱感を見る指標としてオニールは活用する事を進めています。将来的にPERがどの辺まで伸びそうかを見て、売り時の判断に使うということです。正直、2019年4月の段階ではそこまでのルール作りまで到達してませんが、研究を続けて適切な売り時の判断に活かせたらと思います。

ROE【株主資本利益率】

ROE = 純利益(経常利益) ÷ 自己資本

 自己資本で利益を割った数字。ここでは要点だけかいつまんで説明します。四季報で自己資本のところの数字がそれですね。株式発行等で株主からもらったお金でどれだけ効率よく稼いでいるかを示す数字です。例えば誰かにお金を10万円貸して、その人が3万円儲けたらROEは30%です。儲けたので1万円プラスして11万円返してくれるのと、ROEが3%で3千円しか儲けられなかったので貸した10万円しか返ってこないのではかなり違いがありますよね。効率よく儲けて配当してくれるのもありがたいですが、その稼いだお金でさらに大きく儲けて、そのうち貸した金が倍になって戻ってくるかもしれません。ROEは成長する企業には大変重要な数字です

 このROEですが、CAN-SLIMにおいては17%以上を推奨しています。これはオニールの研究で大化けする銘柄を調査したところ、ROEが17%以上あると大化けする銘柄になる可能性が高いという結果が出ているからです。また、毎年度ROEが伸びているという事も重要です。

 ROEは四季報に載っている数字を鵜呑みにすると痛い目にあうことがあります。それは純利益に特別利益が乗っている場合です。一時的な収入の影響でROEがその年度だけ急激に伸びていることは結構あります。その場合は次年度決算予定のROEを見てください。急激に下がっている場合はその可能性が高いです。また、経常利益がちゃんと伸びているのを確認する事も重要ですね。ROEが載っていない時は純利益を自己資本の額で割れば計算できます。また増資をすると自己資本が増えますから計算式の分母が増えてROEが下がります。転換社債や第三者割当増資が検討されている場合は注意してください。

ROA【総資産利益率】

ROA = 純利益(経常利益) ÷ 総資産

 総資産で利益を割った数字。総資産とは純資産と負債を足したものです。財務諸表の貸借対照表では左側に総資産、右側に負債と純資産が記載されており、左と右の数字が同じになるようになってます。総資産=負債+純資産という事ですね。BS(バランスシート)と呼ばれる所以です。総資産、負債、純資産の関係性は住宅を購入する事例がわかりやすいでしょうね。住宅はローンで購入するのがまぁ通常の庶民だと思います。500万円の元金を持ってて3000万円の住宅を頭金200万円、残り2800万円をローンで購入すると、総資産は残りの現金と住宅で3300万円、負債は2800万円、純資産は500万円です。

 例えばこの住宅を賃貸に出したとします。年間150万の利益が出たら、ROAは150万÷3300万円で4.5%ですね。ちなみにROEも計算できます。ROEは150万円÷500万円で30%です!ROEはいい感じの数字になってますね。ROEとROAは切ってもきれない関係性があります。このケースのようにROAよりROEが大きい時は負債が多い事を示しています。ですから、ROEがCAN-SLIM基準で17%以上あるからといって安心はできません。必ずROAも見てROAが10%を超えている銘柄を選んだ方がいいでしょう。

 利益に純利益を使うか経常利益を使うかはROEの項目でも述べているのでそちらをご覧ください。

利益の種類と意味

 よく利益、利益と言いますが、会計上、利益にはいくつかの種類があります。投資をする上で重要な利益についてかいつまんで説明します。

  1. 営業利益 売上から原価や人件費、販促費などを引いて、実際に営業活動して儲けた利益です。
  2. 経常利益 営業利益に配当金や利息、借金などの要素を加えた通常の企業活動をして儲けた利益です。
  3. 特別利益(損益) 一時的な所得や支出(株式の売却益、売却損等)で生じた利益もしくは損益です。
  4. 純利益 上記全ての要素を取り入れて、税金も払った後の本当に残ったお金を表す利益です。

 通常、EPSやROEなどは純利益をベースに計算しますが、利益の性質を理解していないと痛い目にあいます。厄介なのが特別利益、損益です。例えば自社ビルを売却しました。なんてことになるとドカンと利益が上がるため、色んな評価指標が軒並み上がります。ですが一回きりですから、次年度は元に戻ってしまいます。下手をすると次年度からは賃貸ビルで賃料が発生するので指標が軒並み下がってしまうかもしれません。そのため、最後の純利益が明らかに異常値の時は経常利益を見たほうがいいです。経常利益は特別利益の影響を受けないため、本当の実力が見えてきます。

 あとは営業利益も大事です。本業の儲けを示すので、営業利益が伸びないということはビジネスがうまくいっていない事を表してます。また、営業利益が高くて経常利益が低い企業は有利子負債が多い可能性が高いです。せっかく儲けても借金に利益が奪われているようだと、なかなか成長しないですよね。

 以上の事を踏まえながら、利益の数字から企業の本当の稼ぐ力を見る事が重要です。

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