「CAN-SLIM」のL(Leader or Laggard) -主導株か停滞株か-


「CAN-SLIM」は「オニールの成長株発掘法」(パンローリング)で詳細に述べられている銘柄選択のポイントになるキーワードの頭文字を集めたものです。今回は5番目の要素「L」についての概要と実際の投資における活用方法について説明します。

LはLeader or Laggardです。Leaderはよくわかりますね。リーダーと日本語で書いても意味が通ります。Laggardは耳慣れない言葉ですね。辞書を見るとノロマ、グズなどまぁ酷い意味の言葉です。今回はorと書いてますが、どちらを選ぶ?というよりもあなたの選定した銘柄が業界をリードする主要な銘柄なのか、それともドングリの背比べみたいな、主役以外のその他大勢的な位置付けの銘柄なのかを問うているのだと思います。この場合のリーダーとは規模のでかい有名な会社の事ではなく最高の四半期EPS増加率、年間EPS増加率、高ROEで売上も利益も伸びており株価の変動率も高いものであると述べています。さらに独創的な商品やサービスで従来のサービスからシェアを奪うような存在です。即ち、「CAN」の内容で選定された銘柄という事ですね。

出遅れ株には手を出さない

 市場を見ているとよく「出遅れ株」という存在に出会います。市場で話題になっているテーマに沿った銘柄であるのに、まだ株価が上昇しておらずお得ですよ。という存在ですね。出遅れ株が出る頃には、主要な株は相当値上がりしており、さらにヒートアップしているはずです。そんな銘柄は伸び代が限られてるから、まだ注目されていない銘柄を狙おう。という魂胆ですね。
 ところがこういう株は上がりません。私もなんども買った事がありますが、若干上がるものの下の方でグズグズしているのが関の山です。その間に主導株が更にガンガンアップしていくのを指をくわえて見ているパターンです。主要株が落ち着く頃にはテーマ自体の熱も去って、結局出遅れ株は出遅れたままゴールしてしまうんです。
 株式市場で成功するには結果を残しており、これからも最高のパフォーマンスを見せる銘柄に限って選定していくという事ですね。どうも普段からスーパーの安売りに慣れている庶民にとっては、「割安」や「残り物」に目がいっちゃいます。そこがなかなか成功しない理由なのかもしれません。

レラティブストレングスを使う

 「オニールの成長株発掘法」(パンローリング)のこの章には「レラティブストレングス(長いので以降RSとします)」という言葉が出てきます。主導株と停滞株を見分けるこの指標は非常に大事です。
 RSを直訳すれば「相対的な強さ」となります。RSはある銘柄の値動きの強さを市場全体の銘柄と1年間比較してランキングをつけたものになっています。例えばRSが90というのは市場の残りの銘柄90%よりも値動きが良かったもの(上位10%)という事です。オニールは著書の中でRSは80以上である事を推奨しています。
 ところがこのRSの正確な算出方法はオニールが独自に産み出したものです。日本の市場で同等の指標はありません!残念ながら自分なりに評価方法を開発するか、擬似的な方法を取るしかありません。私は取り急ぎ日経新聞の「Smart Chart Plus」を使っています。こちらのサイトには「銘柄比較」というタブがあり、銘柄の比較ができるんですね。非常に便利なサイトです。
 「銘柄比較」でその銘柄が属する市場の株価と銘柄を比較します。例えば東証一部に上場している銘柄ならTOPIXと比較します。そうするとある時点(例えば1年前)の株価を0として、それぞれどの様に推移したのかがグラフで示されます。1年前から値下がりしていればマイナスで表示されます。値上がりしていれば何%値上がりしたかがわかります。例えばTOPIXは10%値上がりだったけど、対象銘柄は50%値上がりした。というような感じです。
 購入しようとしている銘柄は市場平均を上回っているのは当然ですが、できれば50%程市場平均のパフォーマンスを上回っている方がいいでしょう。この指標については今後検証を進めてよりいい方法を見つけたいと思っています。

主導株の初動を見逃さない

 Laggardについてはもう一つ意味があります。市場が停滞している時に主導銘柄は動き出すというものです。マーケットの下落時に主導銘柄は最初に大幅な下落を始めます。他の銘柄に対しても下落率が大きくなるので、売り抜けのタイミングは重要ですね。その後市場全体が下落しますが、主導銘柄は既に調整を経て次の上昇の動きを始めるのです。
 市場のパフォーマンスが悪い時に強い動きを見せる銘柄には注意が必要です。また、こういうタイミングですぐに購入できるためには、市場が下げトレンドになる前に売却をして現金化しておく必要があります。常に先手先手を打っていく事が肝要ですね。

まとめ

まとめですが、五つ目の要素Lのポイント

  • CANで絞り込んだ市場の主導銘柄を選ぶ(出遅れ株に手を出さない)
  • 市場平均よりも50%以上パフォーマンスの高い銘柄を選ぶ
  • 市場が停滞している時に強い動きをする銘柄に注目する

以上となります。

他の要素は以下よりご覧ください。

1.「CAN-SLIM」のC(Current Quarterly Earnings) -直近四半期利益-

2.「CAN-SLIM」のA(Annual Earnings Increases) -年間利益の増加-

3.「CAN-SLIM」のN(New Products,New Management,New Highs) -新製品、新経営者、新高値-

4.「CAN-SLIM」のS(Supply and Demand) -株式の需要と供給-

5.「CAN-SLIM」のL(Leader or Laggard) -主導株か停滞株か-

6.「CAN-SLIM」のI(Institutional Sponsorship) -機関投資家による保有-

7.「CAN-SLIM」のM(Market Direction) -株式市場の方向-

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