CAN-SLIM投資法

マーケットの転換期をみつける方法 -CAN-SLIM投資法-

投稿日:2020年7月11日 更新日:

金融政策の変化に気をつける

相場の節目節目には必ず金融政策が絡んでいます。日本市場が「失われた20年」といわれたときに経験したバブル崩壊は、金融政策の引き締めが引き金になったと言われていますね。

以下の図は一般的に相場サイクルと金融政策の関係を表す図としてよく知られています。

金融政策が相場サイクルに与える影響とは市場に供給される資金量を中央銀行がコントロールすることにあると思います。中央銀行は経済の成長速度をこれによって調整する役目がある訳です。金融緩和策や金融引き締め策が相場に影響を与えるメカニズムについては、他のサイトでも詳しく説明しているのでここでは省きます。

大事なことは、金融政策の実行が相場サイクルの転換点になる可能性が高いということです。特に金融引き締め策が実行されている頃には市場はバブル化していることが多く、引き締め策の実行によって市場の暴落が引き起こされることが常です。

一般に金利というのは、基本の経済状態を確認する最良の手段で、公定歩合やフェデラル・ファンド金利の変化は、そのなかでも最も信頼できる指標である。過去に、三回続けてFRBの金利が引き上げられると、それがきっかけとなって弱気相場が始まり不景気に突入したことがある。

弱気相場が終わるのは、金利が下げられたときが多い。一方で、(中略)公定歩合が6%まで引き上げられると、翌10月にはブラックマンデーが起こった。

最も簡単で役に立つ金融指標は、公定歩合とフェデラル・ファンド金利なので、投資家はこれらの指標を観察して理解を深めるべきである。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

政策金利の変更というのは金融政策の中でも数字として見えるため、わかりやすいと思います。政策金利が変更されるときはオニールが言うように常に市場の動きに注意を向けるべきです。

ただ、FRBの金利変更がいくら信頼できる指標だと言っても、これだけで投資判断をしてはならない。やはり、株式市場そのものの動きに勝る最高の指標はないからである。相場サイクルを分析してみると、公定歩合からは予測できなかった大きな市場の転換が三回あったことが分かった。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

直近(2020年7月時点)の日経平均株価の動きもまた金融政策の効果を感じることができ、また今後の流れが予測できない状況であることを見ることができます。以下はリーマンショック後の日経平均株価の動きです。

リーマンショックから長らく低迷していた日本市場ですが、日銀の黒田総裁が発表した金融緩和政策(黒田バズーカ)によって、見事に復活を遂げました。黒田バズーカは計3発発射されています。

2013年4月の量的・質的緩和、2014年10月の追加緩和、2016年1月のマイナス金利導入の3発です。日経平均株価の動きを見ると、緩和策が導入されるたびに調整の動きから上昇の流れに向かっています。

しかし、日本の景気はなかなか上昇気流に乗ったと言えない状況のようです。途中に消費増税が2回入ったことも影響しているのでしょうね。なかなか波に乗れない中、オリンピックで上昇気流に乗れるかと思った矢先にコロナショックで経済は壊滅的な打撃を受けました。

市場は暴落したものの、日銀はここにきて4回目の金融緩和策をとっており、市場は再び上昇してきています。

しかし、既に4回の金融緩和策をとっており、1回ごとに効果も薄れてきているように思います。企業の業績改善もまだまだ先が見えません。既に冒頭の図で示した、金融政策と相場サイクルの形からは大きく状況が変わっています。

金融緩和策も限られている中でこのまま経済成長および上昇トレンドを続けることができるのか?

難しい局面を迎えていますね。仮にここで金融引き締めをしたらどうなるでしょうか?おそらく市場は大暴落するでしょうね。。

オニールも述べていますが、国は経済状態をよくするためや急激な経済の変動を抑えるため建設的に金融政策を実行している訳ですが、これらがもたらす結果を見ていると株式市場が思惑通りに動くことは限定的で、時には経済に大きな影響を良くも悪くも与えているという事実が浮かび上がってきますね。

このように一筋縄ではいかない市場ですが、金融政策が少なからず市場の流れに影響を与え、それによって相場の流れが転換するという蓋然性が高いということは相場の転換期も予想しやすくなるのではないでしょうか。

市場の流れとともに常に金利政策の変化にも注意していきましょう。

次のページは「主要市場のダイバージェンスを見逃さない」です。

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