CAN-SLIM投資法

マーケットの転換期をみつける方法 -CAN-SLIM投資法-

投稿日:2020年7月11日 更新日:

主要市場のダイバージェンスを見逃さない

オニールが言うダイバージェンスとは「乖離」という意味です。米国市場は代表的な指数としてNYダウとS&P500があります。NYダウはよく引き合いにだされますが、構成する銘柄数はわずか30種です。幅広く市場を網羅するS&P500とは同じ市場の銘柄を扱っているといえども違う動きをするときがあります。

平均株価をいくつか確認して大きなダイバージェンス(乖離)が起こっていないかを観察する。つまり、それぞれの平均株価が相反する方向(ある指標は上昇したのに別の指標は下落したなど)に向かっていないか、そしてある指標がほかと比べると大きく上昇したり下落していないか、などの動きを探すのである。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

日本市場においては代表的な指標である日経平均とTOPIXが比較対象として考えられます。日経平均は東証一部市場の代表的な225銘柄の株価平均を表し、TOPIXは東証一部全ての銘柄の時価総額から割り出された指標になっています。

具体例として2017年-2018年の日経平均とTOPIXの動きを見てみましょう。

2017年初頭の指数を1としてその後の終値の変化をグラフ化したものです。こちらでは特徴的な乖離が二つ見えます。

一つ目は赤丸を付けたところですが、TOPIXが横這いであるのに対して日経平均が弱い動きを見せました。日本の代表的な銘柄に売りが入る一方で市場全体としては底堅い動きを見せていたのです。

日経平均は売り込まれましたが、実は市場としてはそれほど崩れていなかったことを表しています。この後、市場は急上昇することとなりました。

二つ目は赤点線の部分です。一度天井をつけてから上下を繰り返す調整局面に入っていますが、日経平均が横ばいなのに対してTOPIXはズルズルと切り下げています。その後日経平均は大きく高値を更新するんですが、TOPIXは最初の高値である赤線まで戻すのが精いっぱいでした。

こちらは先程と逆で、日経平均銘柄は買われていたものの市場全体としては停滞していたということを表しています。高値を更新した後、天井をつけて市場は急落しています。

ダイバージェンス(乖離)があれば必ず急上昇、急落を決定づけている訳ではありませんが、上記のような状況が見えてきて、市場に他の記事で述べた「天井」や「底」を示す兆候があったとき、より補強される状況であると考えるのが妥当かと思います。

1984年1月にダウが新高値を付けたときは、このようなダイバージェンスになっていた。幅広い銘柄を集めているため重要視されるS&P500のほうは、新高値を付けなかったのだ。ほとんどのプロ投資家が主要な指標のチャートを並べてみるのは、このように指標が大きく動いても必ずしもそれが主要な転換期を示すものではないことを簡単に見抜くためなのだ。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

ひとつの指標の動きに一喜一憂するのではなく、大局的な視点で市場の変化を見逃さないことが重要ですね。

この市場のダイバージェンス(乖離)を見る方法ですが、日経新聞社の提供する「スマートチャートプラス」の「銘柄比較」機能を使えば簡単に見ることができます。色々指数を比較すると面白い分析ができるかもしれません。

こんなツールをタダで提供してくれるなんて日経新聞社に感謝です。ぜひ活用してみてください。

「スマートチャートプラス」サイト https://www.nikkei.com/smartchart/

新高値をつけた銘柄の比率を見る

相場サイクルの段階を評価するうえで、もう一つ役立つ指標は、新高値を付けているディフェンシブ銘柄・低迷銘柄の比率である。(中略)新高値を付けた銘柄一覧の分析研究から、一般に高感度の高い銘柄やディフェンシブ銘柄がこの新高値一覧を占めてくるのは弱気相場の始まりを示していることが分かっている。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

相場サイクルの各段階においては、各業界がどのような順番で動くかを見ることも大事ですが、私はこちらの考え方のほうがわかりやすいと思っています。

CAN-SLIMで選定された、本来長期的な成長で株価上昇を支える主導株となるべき銘柄が新高値をブレイクできずにいる時に、デイトレーダーを中心とした短期筋が扱う低位株や大口投資家が文字通り資産を防衛するために投入するディフェンシブ株が新高値をつけてくる時は継続的な市場の上昇の流れにはつながらないと述べています。

あくまでも補助的な指標ではありますが、弱気相場を暗示するサインとして活用できそうですね。

最後に

Mの項目については都合4回に渡って内容を紹介しました。他の記事については以下をご覧ください。

Mの項目においては補助的な指標をいくつもご紹介していますが、大事なことは主要な平均株価を毎日観察して相場の流れを掴むことです。

繰り返しになりますが、オニールが言いたいことは常識や周りの意見に頼らず、常に目の前にある事実(株価と出来高)に目を光らせ、分析に基づいた独自の判断を下していくことが重要なのだということです。

最後にオニールはこう述べています。

ただ文章を読むだけではまだ足りない。読んだことを覚えて、それをすべて実践に移さなければならない。CAN-SLIM投資法は、これまで読んだことを簡単に覚えられるように作られている。七文字のアルファベットは、それぞれ優れた銘柄を選ぶ基本となる七つの原理を表している。大化け銘柄はすべて、成長段階でこれら七つの特徴を共通して持っているのだから、努力して記憶するだけの価値はある。この七文字の意味を簡単に思い出してつかえるようになるまで、繰り返し唱えてみよう。

ウィリアム・J・オニール 「オニールの成長株発掘法第4版」より

さあ、あとは実践あるのみです!

このブログの元となっている本について

このブログで取り組んでいる市場分析について、詳しく勉強したい方は以下の本を参考にしてみてください。根気よく取り組んでいけば、市場の流れを見極める力が絶対上がると思います。

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